eスポーツ種目9選!市場規模や経済効果、主要なゲームタイトルも紹介

近年、ゲームは「遊び」や「暇つぶし」だけでなく、「競技」として世界中で注目を集める存在となりました。なかでも「eスポーツ」は、プロプレイヤーによる賞金付きの世界大会が開催されるなど、今やスポーツ業界やエンタメ業界において欠かせないジャンルになりつつあります。
日本でも市場規模が年々拡大しており、ゲームが好きな人だけでなく、企業や自治体、教育機関までもがその可能性に注目しています。
本記事では、eスポーツの概要や市場規模、経済効果のほか、主な9つの種目とその魅力、代表的なゲームタイトルを紹介します。
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eスポーツとは
eスポーツとは、「Electronic Sports(エレクトロニック・スポーツ)」の略称で、ビデオゲームやコンピューターゲームを使った対戦型競技のことを指します。ゲームの腕前を競い合うため、まさにデジタル時代の新たな「スポーツ」といえる存在です。
例えば、日本国内で親しまれている以下のタイトルも、eスポーツとして世界中でプレイされています。
- 実況パワフルプロ野球
- ストリートファイター
- スプラトゥーン
- 大乱闘スマッシュブラザーズ など
eスポーツの魅力と市場規模
eスポーツは、従来の身体的なスポーツとは異なり、性別や体格、年齢に関係なく誰でも平等に競い合えるのが大きな魅力です。必要なのは、戦略や反射神経、チームワーク、そして努力によるスキルの向上です。プレイするだけでなく観戦する楽しみも大きく、プロ選手を応援するファン文化も定着しつつあります。
特にインターネットや配信技術の進化により、自宅からでも大会に参加できるようになり、世界中の人々とつながれるエンターテインメントとして人気が高まっています。
eスポーツという言葉が広まり始めたのは2000年代です。日本でもその頃から注目され始め、コロナ禍の影響もあり、2022年には市場規模が125億円(前年比127%)に達しました。
国際的な動きとしては、2023年にシンガポールで初のオリンピック「eスポーツウィーク」が開催されるなど、eスポーツとオリンピックムーブメントの連携が進んでいます。世界的に見ても、eスポーツ市場は急成長を遂げており、Newzooの調査によれば、2023年の世界市場規模は約14億ドル(約1,900億円)に達し、2025年には20億ドル(約2,700億円)を超えると予測されています。
日本国内でも市場は現在も拡大を続けており、2024年の市場規模は143億円となりました。2025年には155億円に達する見込みで、eスポーツはエンターテインメント産業の中でも特に注目される分野となっています。
参考:2022年の国内eスポーツ市場規模が100億円を突破「日本eスポーツ白書2023」の内容を先行公開 | 一般社団法人日本eスポーツ連合オフィシャルサイト
参考:Newzoo’s review of 2023: An epic year of video game data
eスポーツがもたらす経済効果と関連職業
eスポーツは、競技の枠を超えて経済や社会に大きな影響を与える存在へと進化しています。ここでは、その経済的な波及効果と多様化する関連職業について紹介します。
経済的波及効果
eスポーツは、単なる競技や娯楽にとどまらず、経済的な波及効果も大きい産業です。例えば、大規模な大会が開催されると観光業や宿泊業、飲食業など地域経済への貢献が期待されます。また、スポンサーシップや広告収入、配信プラットフォームの収益など、多岐にわたる収益源が存在します。
日本国内では、eスポーツが教育や地域活性化の分野でも注目されています。例えば、高校や専門学校ではeスポーツを授業に取り入れる動きが広がっており、ゲームを通じてチームワークや戦略的思考を学ぶ機会が提供されています。地方自治体がeスポーツ大会を開催し、地域活性化や若者の交流促進を図る事例も増えています。
さらにeスポーツ専用施設の設立や、自治体が主導する地域リーグの創設など、eスポーツを通じた新たなコミュニティ形成も進んでいます。これらの取り組みは、eスポーツが単なる娯楽を超えた社会的な価値を持つことを示しています。
eスポーツ関連職業の種類
eスポーツに関連する職業も多様化しています。プロプレイヤーだけでなく、以下のような職業もあります。
- コーチ:選手のスキル向上や戦略立案をサポート
- アナリスト:試合データを分析し、チームの戦略を最適化
- イベント運営スタッフ:大会の企画・運営を担当
- ストリーマー:ゲームプレイを配信し、視聴者と交流
これらの職業は、eスポーツの発展とともに需要が高まっており、新たなキャリアの選択肢としても注目されています。
eスポーツの種目となるための条件
どんなゲームでもeスポーツになるわけではありません。正式なeスポーツ種目として認定されるには、いくつかの基準を満たす必要があります。一般社団法人日本eスポーツ連合(JeSU)が定める条件は、以下のとおりです。
- 競技性:プレイヤーの実力や戦略によって勝敗が決まること
- 稼働実績:3か月以上の運営・販売実績があること
- 大会の継続:今後も大会が継続的に開催される予定があること
- 興行性:大会としてのエンタメ性・観戦価値があること
課金で強くなるタイプのゲームや運の要素が大きいゲームは、eスポーツには向きません。純粋にプレイヤーのスキルが勝敗に直結することが大前提です。
また、続編タイトルや移植作品についても、以下のような基準があります。
- 継続認定:前作が公認されていれば、続編は3ヵ月未満でも認定可能
- 機種移植:パソコンやモバイル、アーケード、家庭用ゲーム機などへの移植も可能
これらの条件を満たすことで初めて「eスポーツ種目」として公式大会で採用されるようになります。
eスポーツの種目と代表ゲームタイトル
eスポーツはジャンルごとにプレイスタイルや戦略が大きく異なります。ここでは、日本eスポーツ連合(JeSU)が定めた主な9種目について、それぞれの特徴や代表的なゲームタイトルを紹介します。
格闘対戦ゲーム
格闘対戦ゲームは、プレイヤーが複数のキャラクターのなかから好みの操作キャラクターを選び、パンチやキック、光線などの多彩な技を駆使して戦うゲームです。手元のコントローラーで特定のコマンドを入力することで、「パンチ」「光線」などの攻撃技や、「ガード」「回避」といった防御アクションを繰り出せます。
多くのタイトルでは制限時間内に相手の体力をゼロにして倒したプレイヤーが勝者となります。各キャラクターは「攻撃力が高い」「動きが速い」など固有の特性を持っており、プレイヤーの好みに合わせた戦闘スタイルを選択可能です。
プレイ内容や戦略によって勝敗が大きく左右されるため、観戦している側も白熱し、会場が盛り上がります。
格闘対戦ゲームの魅力
- 1対1の緊張感あふれる真剣勝負
- 「読み合い」と呼ばれる心理戦の奥深さ
- 逆転KOの瞬間や複雑なコンボ成功時の爽快感
- 多彩なキャラクターによる戦術の幅
- 操作テクニックの習得による成長実感
格闘対戦ゲームの代表的なタイトル
- 大乱闘スマッシュブラザーズ
- ストリートファイター
- 鉄拳 など
スポーツゲーム
スポーツゲームは、サッカーや野球など実在するスポーツを題材とし、現実に近いルールで進行します。実在チームや選手を操作できるほか、異なる選手を組み合わせて「オリジナルチーム」を作る楽しさもあります。スポーツ観戦のような臨場感があり、ゲームに不慣れな人でも楽しめるのが特徴です。
スポーツゲームの魅力
- スポーツ知識が活かせる親しみやすさ
- 夢の対決(ドリームマッチ)の再現
- 実在選手の特徴を反映したリアルな試合展開
- フォーメーションや戦術を考える戦略性
- ゲームとスポーツのファンをつなぐ話題性
- 中継風の演出や解説による観戦の楽しさ
スポーツゲームの代表的なタイトル
- パワフルプロ野球
- プロ野球スピリッツ
- FIFA(サッカー)
- NBA 2K25(バスケットボール) など
レースゲーム
レースゲームは、プレイヤーがドライバーとなってマシンを操作し、ゴールを目指して順位を競うゲームです。シンプルなルールで初心者にも親しみやすく、ドリフトやブレーキングなどのテクニックが勝敗を左右します。専用ハンドルコントローラーで、よりリアルなドライビング体験も可能です。
レースゲームの魅力
- 本格的なドライビング感覚
- 最終ラップでの逆転などスリリングな展開
- 車両セッティングやコース攻略による戦略性
- 初心者にも入りやすいシンプルなルール
- 実際のモータースポーツと親和性が高い
レースゲームの代表的なタイトル
- グランツーリスモSPORT
- F1(R)
- WRC など
シューティングゲーム(FPS・TPS)
シューティングゲームは、銃火器を使い、敵を倒すことで勝利を目指すジャンルです。視点によって「FPS(First Person Shooter)」と「TPS(Third Person Shooter)」に分かれ、それぞれ異なるプレイ体験が楽しめます。
- FPS(First Person Shooter):プレイヤーの視点がキャラクターと同一で、一人称視点でプレイします。画面にはキャラクターの手と武器のみが映り、敵を見つけたら即座に反応して撃つ必要があり、反射神経や精密な操作スキルが求められます。臨場感のある戦場体験が特徴です。
- TPS(Third Person Shooter):キャラクターの全身が画面に映る三人称視点で、背後からのカメラ視点でプレイします。周囲の状況を広く見渡せるため、味方の動きも含めて戦場全体を把握しやすく、戦略的な立ち回りやチームワークが攻略の鍵になります。
シューティングゲームの魅力
- 視点の違いによる多様なプレイ体験
- 反射神経と戦略が問われるスリル
- アイテム活用やマップの理解
- チームプレイの醍醐味
- 高い没入感とリアリティ
シューティングゲームの代表的なタイトル
- コールオブデユーティー(FPS)
- オーバーウォッチ2(FPS)
- フォートナイト(TPS)
- スプラトゥーン(TPS) など
パズルゲーム
パズルゲームは、ブロックや図形を操作して消去し、スコアを競い合う形式の対戦型ゲームです。「先にパズルを完成させる」「相手より多くのポイントを稼ぐ」などを目指し、スピーディーな操作や連鎖によるコンボを駆使して対戦します。
ほかのジャンルに比べて画面の変化が少なく、暴力的な描写もないため、幅広い年齢層に親しまれています。国内外で競技種目として採用される機会も多く、テンポのよい試合展開や戦略の奥深さなどから、繰り返し遊びたくなる中毒性の高さも評価されています。
パズルゲームの魅力
- 老若男女問わず楽しめるシンプルな操作性
- 連鎖や大量消去の爽快感と達成感
- スピードと戦略を兼ね備えたプレイ体験
- 観戦者にも分かりやすい視聴性の高さ
- 暴力表現が少なく、安心して楽しめる健全性
パズルゲームの代表的なタイトル
- ぷよぷよ
- テトリス
- パズル&ドラゴンズ など
RTS(リアルタイムストラテジー)
RTS(Real Time Strategy)は、資源を管理しながらユニットを操作し、敵陣の制圧や拠点の破壊を目指す戦略型ゲームです。ターン制ではなく、リアルタイムで戦況が進むため、プレイヤーには臨機応変な判断力やマルチタスク能力が求められます。
戦況の変化が激しく、瞬時の意思決定が勝敗を左右する緊張感があり、比較的長時間の試合になることも多いのが特徴です。日本国内ではややマイナーながら、世界的にはeスポーツとして長い歴史と高い人気を誇ります。
RTSの魅力
- リアルタイムで変化する戦局への即応性
- 資源管理やユニット配置による高い戦略性
- 多数のユニットを操作するマルチタスクのスキル
- 長期的視点と瞬間的判断を両立するプレイ体験
- プレイヤーの個性が現れる多様な戦術展開
RTSゲームの代表的なタイトル
- クラッシュ・ロワイヤル
- スタークラフト など
MOBA(マルチプレイオンラインバトルアリーナ)
MOBA(Multiplayer Online Battle Arena)は、3〜5人のチームに分かれ、陣地制圧を目指すチーム対戦型のゲームです。各プレイヤーは個別のキャラクターを操作し、攻撃・支援・防衛など役割を分担しながら敵陣に挑みます。
ゲーム中にキャラクターが成長する要素があり、戦況や戦略に応じてアイテムやスキルを活用することで、逆転劇も演出されます。RTSと同様に陣地制圧が主な目的ですが、操作の主体が「個人からチーム」へと移る点がMOBAならではの特徴です。世界的には高額賞金の大会が開かれるなど注目されているジャンルです。
MOBAの魅力
- チーム戦ならではの連携と戦略性
- キャラクター成長による展開の多様性
- 多彩なスキルによる奥深いバトル
- 集団戦における劇的な逆転やプレイが観戦の醍醐味
- プレイヤーごとの役割が明確で分かりやすい構造
MOBAゲームの代表的なタイトル
- ポケモンユナイト
- リーグ・オブ・レジェンド
- Dota 2 など
DCG(デジタルカードゲーム)
DCG(Digital Card Game)は、デジタル上で楽しめる対戦型カードゲームです。プレイヤーは自分だけのデッキを構築し、「モンスター」「魔法」などのカードを駆使して相手と戦います。
勝利条件はタイトルによって異なりますが、多くの場合「相手のライフをゼロにする」「特定条件を達成する」などのルールが採用されています。カードの組み合わせや戦略の自由度が高く、対戦前の準備段階から勝負が始まっているといっても過言ではありません。
戦略性が重視されるため、アクションが苦手な人でも参入しやすく、コレクション性やデッキ構築の楽しさも兼ね備えたジャンルです。
DCGの魅力
- カードの組み合わせによる無限の戦略性
- 運と実力のバランスが取れた奥深い対戦
- デッキ構築によるプレイヤーの個性表現
- アクションが少なく、じっくり思考を楽しめるゲーム性
- 新カード追加による継続的なアップデートと飽きのこなさ
DCGゲームの代表的なタイトル
- シャドウバース
- ハースストーン
- レジェンド・オブ・ルーンテラ など
音楽ゲーム
音楽ゲームは、音楽のリズムに合わせてタイミングよくボタンを押したり、操作を行ったりすることで楽しむゲームです。太鼓やピアノの鍵盤を模した専用コントローラーを使うタイプもあり、まるで本物の楽器を演奏しているかのような臨場感を味わえます。
ゲーム内にはオリジナル楽曲だけでなく、J-POPやアニメソング、クラシックなど、誰もが一度は耳にしたことのある有名曲を収録したタイトルも豊富です。プレイヤーの音楽の好みに合わせて、さまざまなスタイルで楽しめます。
さらに、スピーディーで正確な操作が求められる高難度の譜面をクリアする達成感や、見ている人を魅了するような華麗なプレイパフォーマンスも、音楽ゲームならではの楽しみでしょう。技術だけでなく表現力も問われるため、eスポーツとしての観戦性も高く、世界中に多くのファンを持つジャンルとなっています。
音楽ゲームの魅力
- 音楽とゲームが融合した、独特の没入感
- 高難度の譜面に挑戦し、上達を実感できる
- 専用コントローラーによる演奏体験のリアリティ
- 人気楽曲を使ったゲームで、誰でも入り込みやすい
- 技術+表現力が求められる、競技性の高さ
音楽ゲームの代表的なタイトル
- ビートマニア2DX
- BEMANI など
eスポーツイベントの会場は「IKUSA ARENA」がおすすめ!
eスポーツイベントの開催には、パソコンやゲーム機本体、ゲーム画面を表示するモニター、安定したインターネット環境、配信設備、さらには音響や照明など、多岐にわたる機材や環境が求められます。eスポーツのイベント会場選びとしておすすめなのが、IKUSAが運営する「IKUSA ARENA」です。
IKUSA ARENAは、1,000㎡を超える広大なアクティビティスペースを備えており、配信機材やステージ設備も充実しています。プレイヤー席と観客席が明確に分けられているため、臨場感あるeスポーツイベントができます。
さらに、IKUSAではさまざまなゲームに対応した「E-SPORTSレクリエーション」も提供しています。eスポーツイベントの企画・運営に興味がある方や、まずは試してみたいという方にもおすすめです。
まとめ
eスポーツは、世界中で年々市場が拡大している注目の分野であり、近年では日本国内でも人気が高まっています。プロレベルのスキルが問われるゲームから、初心者でも気軽に始められるゲームまで、幅広いジャンルが存在するのがeスポーツの魅力です。
まずは、自分の興味やスキルに合ったゲームを見つけて、eスポーツの世界に一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
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