節分イベントの企画アイデア10選!計画の手順やイベント事例を合わせて解説

2月の代表的な行事といえば「節分」です。豆まきや恵方巻きでおなじみのこの伝統行事は、企業や地域団体、保育施設、学校、家庭など、さまざまな場面でイベントとして親しまれています。
本記事では、節分イベントの基礎知識から計画の手順、企画アイデア10選に加えて、実際のイベント事例も紹介します。
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節分とは
節分は「季節を分ける日」を意味し、古来より邪気を払い無病息災を祈る行事として日本に定着しています。特に立春の前日(通常2月3日頃)に行われる節分は、「鬼を追い払い、福を招く」文化として広く知られています。
本来「節分」は四季の分かれ目すべてを指していましたが、現在では主に立春の前日を意味します。立春は旧暦で1年の始まりとされていたことから、その前日に厄を払い、新年を迎える準備をする重要な日とされてきました。
炒った大豆をまき、邪気を追い払う「豆まき」やその年の恵方を向き、無言で巻き寿司を食べることで運を呼び込む「恵方巻」が代表的な行事の内容です。現代では、このような伝統行事に加えて、地域性や対象年齢に合わせたさまざまなアレンジが施されています。
節分イベントの計画方法
節分イベントを円滑にかつ効果的に実施するためには、事前の綿密な準備が必要です。ここでは、節分イベントの計画方法を8つのステップに分けて紹介します。
1.目的・ターゲットを明確にする
最初に行うのは、イベントの目的と対象者の明確化です。目的が明確になることで企画の方向性が定まり、意思決定がスムーズになります。例えば、社内のチームビルディングを目的とするのか、地域貢献や子どもの教育を意識するのかによって、イベントの構成や演出が大きく変わります。
ターゲットについても、年齢層や職業、ライフスタイルなどを分析することで、より効果的な企画選定につながります。目的とターゲット例は以下のとおりです。
- 社内交流を目的とした社員向けのレクリエーションイベント
- 地域の子どもたちと保護者を対象とした地域交流イベント
- 季節行事の理解促進を目的とした教育機関での体験型行事
2.企画内容を決める
明確になった目的とターゲットに基づいて、どのような内容のイベントにするかを企画します。参加者にとって楽しめることはもちろん、印象に残る体験を提供できるように内容を検討しましょう。
年齢や体力、所要時間、会場の特性なども考慮し、複数のプログラムを組み合わせることで、参加者全体の満足度の向上を図れます。
3.日程を決める
節分は毎年2月3日が中心ですが、その日が平日か週末かにより参加しやすさが異なります。ターゲット層の生活スタイルを把握したうえで、最も参加者の集まりやすい日時を選定します。
また、開催時間帯も重要な要素です。企業であれば業務時間後の夕方以降、学校であれば授業の一環として午前中に開催するなど、参加者の負担を最小限に抑える時間設定を心がけましょう。
4.会場を決める
イベント内容に合った会場を選ぶことも、成功の鍵を握るポイントです。企画によっては、飲食の可否や音響・照明設備の有無、天候の影響を受ける屋外・屋内の違いなどを考慮する必要があります。
事前に会場の下見を行い、当日の導線や避難経路、トイレの位置なども含めて確認しておきましょう。
少人数・家庭的なイベントなら、保育園や児童館の一室、自宅のリビング、中規模の地域イベントなら集会所や公民館、区民センターなどが会場候補となります。大規模イベントなら、地域文化ホールやレンタルイベントスペースを検討しましょう。
5.告知・集客をする
イベントの規模に応じて、効果的な告知手段を検討します。
社内イベントの場合は、社内メールや掲示物、ミーティングなどを活用すると効果的です。地域イベントや一般参加型イベントの場合には、SNSを活用したデジタル告知、チラシやポスターの配布、地域メディアへの掲載など、ターゲット層に響く方法を選択しましょう。
広報の際には、「誰向けか」「何ができるか」「いつ・どこで・どうやって参加できるか」の3要素を明確に伝えることが大切です。
6.準備を進める
イベントの成功には、綿密な事前準備が欠かせません。必要な備品や食材、装飾品などをリスト化し、いつまでに何を手配するかを計画的に管理しましょう。準備漏れを防ぐためにチェックリストを活用するのもおすすめです。
当日のタイムテーブルを作成し、関係者全員と共有しておくことで、現場での混乱を防げます。受付開始やプログラム進行、休憩、片付けなど、時間ごとの動きを明確にしておくと安心です。
また、スタッフの役割分担や、緊急時の連絡手順、避難ルートなども事前に確認・共有しておきましょう。さらに、会場レイアウトや導線の確認も忘れずに行い、当日の動きがスムーズになるよう工夫することが大切です。
7.イベント当日
当日は、現場での情報共有をスムーズに行うため、トランシーバーやグループチャット、メッセージアプリなどの連絡手段をあらかじめ整備しておくのがおすすめです。特に、広い会場や複数エリアでイベントを行う場合には、連携ミスや対応の遅れを防ぐ効果があります。
また、参加者の安全と満足度を第一に考え、トラブルが発生した場合の対応フローや連絡体制もあらかじめ確認しておくと、落ち着いて対応できます。
8.振り返りを行う
イベント終了後は、振り返りを行うことが次回へのステップになります。参加者アンケートやスタッフからのフィードバックを収集し、よかった点や改善が必要な点を整理・分析しましょう。
また、写真や動画でイベントの様子を記録しておくと、報告書の作成やSNSでの発信、次年度の企画資料として役立ちます。
お礼メールの送信や次回イベントの予告や案内など、参加者へのフォローも忘れずに行いましょう。これらのアフターフォローを通じて、リピーターの獲得や参加者との継続的な関係構築にもつながります。
節分イベントの企画アイデア10選
節分イベントにおいて「どのような企画を取り入れるか」は、参加者の満足度を大きく左右する重要なポイントです。ここでは、年齢層や会場の特性に応じて幅広く応用可能な企画10選を紹介します。
1.豆まき
節分行事の象徴ともいえる「豆まき」は、老若男女問わず楽しめる定番の企画です。鬼役に扮したスタッフや着ぐるみを用意し、「鬼は外、福は内」の掛け声とともに豆を投げることで、会場全体の一体感が生まれます。
ただし、近年では小さな子どもによる豆の誤飲や窒息事故が問題視されており、消費者庁も「5歳以下の子どもには硬い豆やナッツ類を与えないように」と注意喚起を行っています。そのため、乳幼児が参加するイベントでは、代用品として紙を丸めたボールやスポンジ製の玉、個包装されたお菓子などを活用する工夫が必要です。
また、豆まき後に「年の数だけ豆を食べる」という風習を導入する場合にも、アレルギーや咀嚼力を考慮した代替案(小袋菓子など)を準備しておくと安心です。
参考:Vol.617 節分は窒息・誤嚥に注意!硬い豆やナッツ類は5歳以下の子どもには食べさせないで!│消費者庁
2.料理教室
節分にちなんだ料理を実際に作ることで、食文化の継承と地域交流を促進できる企画です。定番は「恵方巻き」「福茶」「けんちん汁」などで、栄養バランスや縁起のよさも意識できるようなメニュー構成が望まれます。
講師を招いた本格的な教室として実施するほか、家庭料理感覚で楽しめる参加型イベントとして実施する方法もあります。特に恵方巻き作りは、具材選びや巻く作業に個性が出やすく、親子連れにもぴったりです。完成した料理はその場で試食するだけでなく、お土産として持ち帰れるスタイルにする方法もあります
3.節分クイズ
節分の知識を楽しみながら学べるクイズは、教育要素と娯楽要素を兼ね備えた企画です。「なぜ鬼に豆を投げるのか?」「恵方巻きはいつから始まったのか?」「今年の恵方は?」など、幅広いテーマを扱うことで参加者の興味・関心を引き出します。
形式は個人戦、チーム戦どちらも可能で、学校や地域イベント、企業研修などさまざまな場面で活用できます。上位入賞者に節分にちなんだ景品を贈ることで、参加者のモチベーションも高まります。事前に小冊子やパンフレットで予備知識を提供する方法もおすすめです。
4.鬼のお面作り
子どもたちの創造性を刺激する工作体験として、鬼のお面作りもおすすめです。画用紙やフェルト、毛糸、シールなどのさまざまな素材を用意し、自分だけのオリジナルの鬼のお面を作ります。作成したお面はそのまま豆まきで活用したり、記念品として持ち帰ったりすることで、イベントの思い出として長く残ります。また、施設内に展示スペースを設けて完成したお面を飾るのもいいでしょう。
5.縁日屋台
屋台型のアクティビティを節分風にアレンジする企画です。「鬼の輪投げ」「豆射的」「金棒ボーリング」など、視覚的にも節分を感じさせる仕掛けを取り入れると効果的です。
加えて、「恵方巻きロールケーキ」「福豆チョコ」などのスイーツ販売ブースを併設することで、飲食との相乗効果も期待できます。会場全体が一体となった縁日風の演出は、大人から子どもまで楽しめます。
6.フォトブース・顔パネル
節分イベントの記憶を形に残す方法としておすすめなのが、フォトブースの設置です。鬼の顔出しパネルや大型の恵方巻きオブジェ、赤鬼・青鬼の装飾などを活用することで、来場者に非日常的な雰囲気を提供できます。
スマートフォンでの撮影のほか、インスタントカメラやその場での写真印刷サービスを導入することで、参加者への記念品としても活用できます。また、専用ハッシュタグを掲示してSNSへの投稿を促すことで、イベントの話題性や地域内での認知度向上にもつながります。
7.的当て鬼退治ゲーム
ゲーム性と運動要素を兼ね備えた企画としておすすめなのが、的当て式の「鬼退治ゲーム」です。ボードに複数の鬼のイラストを貼り、紙ボールやスポンジ玉を投げて得点を競います。
点数を設けたり、鬼の顔によって難易度や得点が変わるルールを導入したりすることで、何度でも挑戦したくなる魅力的なゲームとなります。景品を用意することでリピート率も高まり、より盛り上がるでしょう。
8.豆掴み競争
節分にちなんだ「豆」をテーマに、集中力と手先の器用さを競う企画が豆掴み競争です。箸を使って豆を1粒ずつ別の皿に移していくというシンプルなルールのため、大人から子どもまで幅広く楽しめます。
競技に制限時間や予選・決勝形式を取り入れると、よりゲーム性が高まり、観客の応援も一体感を生むポイントに。最後に表彰式を行えば、参加者にとって記憶に残る楽しいひとときとなるでしょう。
豆の代わりにカラー玉や小さなボールを使えば、幼児でも安心して参加できるなど、年齢層に応じたアレンジも可能です。
9.鬼ごっこ
広めの屋内外スペースを活用した体験型企画としておすすめなのが、節分をテーマにした「鬼ごっこ」です。鬼役のスタッフが赤鬼・青鬼の衣装を身にまとい、参加者と追いかけっこをするシンプルな遊びですが、ルールを工夫することで幅広い年代が楽しめます。
例えば、時間制限を設けたり、一定時間逃げ切れば「福ポイント」が加算されるルールにしたり、鬼に捕まっても「救済カード」で復活できるようにするなど、ゲーム性を高めるアイデアが効果的です。親子で協力して逃げる形式や年齢ごとのチーム対抗戦にすることで、世代間交流にもつながります。
10.ミニ劇や絵本の読み聞かせ
節分に関する昔話や民話、創作物語を演劇や読み聞かせの形式で披露する企画です。舞台装飾や簡単な衣装を取り入れることで、参加者の没入感を高めることができます。
読み聞かせは、保育園や幼稚園などで特に人気が高く、季節行事を通じて情緒や文化的理解を育む教育的な意義も大きいでしょう。観客参加型の演出を取り入れると、より盛り上がります。
節分イベントの開催事例3選
節分イベントの企画を検討する際には、他の団体や企業が実際にどのような取り組みを行っているのかを知ることが、大きなヒントとなります。ここでは、保育施設や企業、地域密着型の事業者それぞれが実施した、特色ある節分イベントの事例を3つ紹介します。
1.手作りの鬼の衣装で鬼退治│じょうはる保育園
大分県大分市にあるじょうはる保育園では、園児たちが自分で作成した鬼の衣装を着用し、鬼退治に参加するという、ユニークな節分イベントを開催しました。
園児たちは保育士のサポートを受けながら、自分の鬼のイメージを自由に表現し、紙や布、絵の具などを使って思い思いの衣装を手作りし、園内に登場した先生やスタッフ扮する大きな鬼に向かって、元気いっぱいに豆まきを行いました。
このイベントは、工作活動と身体を動かす遊びの両方を融合させた取り組みで、園児の創造性や主体性を引き出す効果がありました。節分という行事への理解や関心を深められる事例です。
2.役員が節分イベントの「鬼役」に│株式会社アクトビ
IT企業の株式会社アクトビでは、役員が鬼役を演じ、社員たちが豆を投げるという社内イベントを実施しました。普段なかなか接点を持ちづらい経営層との距離を縮めるという目的で、役員自らが鬼の衣装を着用し、ユーモアを交えながら、積極的にイベントに参加しました。
このイベントでは、笑い声と歓声が飛び交う中で社員同士のコミュニケーションが自然と活発になり、チームの一体感が醸成されました。豆まきには個包装の菓子を使うなど、安全面への配慮も万全に整えられています。
堅苦しくなりがちな社内イベントにおいて、役職や年齢に関係なく全員が参加できる「節分」を活用した点が、柔軟な企業文化を象徴しています。社内の雰囲気を和らげ、エンゲージメント向上にも寄与する事例といえるでしょう。
参照:\社内イベント×CEO,CTOに投げつけろ!?節分豆まき👹✨/|ACTBE Inc.
3.節分フェス│池田食品株式会社
北海道に本社を構える池田食品株式会社では、豆菓子の製造販売を行う企業として、2003年から毎年恒例で「池田の節分フェス」を開催しています。このイベントは、単なる販売促進を超えた地域貢献型の催しとして、多くの市民に親しまれています。
フェス期間中は、豆菓子の購入者に対して「豆まき用の炒り豆」を無料配布するほか、地元芸人によるステージイベントや、抽選会、子ども向けのワークショップなども実施しています。会場全体がにぎやかな雰囲気に包まれ、買い物目的以外の来場者にも楽しんでもらえる設計となっています。
また、イベントの認知度向上と集客力強化のため、地域メディアやSNSを活用した広報活動にも注力しています。自社の商品を通じて地域に笑顔を届ける、企業としてのブランディングにも成功している事例です。
参照:1/27(月)より「池田の節分フェス」を開催!│池田食品株式会社
節分イベントの会場は「IKUSA ARENA」がおすすめ!
節分イベントを実施する際には、豆まきができる十分なスペースや、企画内容に応じた広さが求められます。また、飲食の可否や音響・照明・映像などの設備が必要となる場合もあります。
「IKUSA ARENA」は、1,000㎡を超える広大なアクティビティスペースを備えており、メインステージや音響・スクリーン設備も充実しています。飲食の提供も可能なため、豆まきや恵方巻きを楽しむ企画にも対応できます。
さらに、運動系レクリエーションや縁日、ワークショップなど多彩なイベントにも利用できるため、節分イベントの会場にもぴったりです。
和モダンな内装、500人規模のアクティビティスペース、配信・演出設備が揃ったリーズナブルな東京のレンタル施設「IKUSA ARENA」
まとめ
節分イベントと聞くと、「豆まき」や「恵方巻き」を中心とした企画を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実際にはそれ以外にも多彩なプログラムを取り入れることで、参加者の年代や地域の特色に応じたより豊かな体験を提供できます。参加者にとって、単なる行事にとどまらず、「記憶に残る行事」となるよう、アイデアと安全対策を両立させたイベント作りを目指しましょう。
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