アワードとは?メリットと実施する際のポイントも紹介

2025.7.16

従業員のエンゲージメントやモチベーションを高める施策の1つとして、アワード(社内表彰イベント)を実施している企業も多くあります。

本記事では、まずアワードとはどのようなものを指すのか、もともとの言葉の意味や賞の具体例を挙げながら、わかりやすく説明します。そのうえで、企業がアワードを実施するメリット・デメリット、実施するときのポイント、会場選びについても解説します

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アワードとは

本記事における「アワード」とは、企業が実施する社内表彰イベントを指します。社内表彰イベントとは、すばらしい業績をあげた従業員、または他の従業員のお手本となるような行動をとった従業員を評価し、企業が独自に表彰するというイベントです。

まずは、そもそも英単語のアワード(award)にはどのような意味があるのか、アワード(社内表彰イベント)の具体例を紹介します。

英語のアワード(award)の意味

英語のアワード(award)は、名詞でもあり、動詞でもあります。まず名詞としては「賞」や「報酬」などの意味があり、動詞としては「賞や報酬を与える」「表彰する」などの意味があります。

アワードの他に、リワード(reward)やプライズ(prize)も「賞」の意味を持つ英語です。これらは、どのように使い分けられているのでしょうか。

まずアワードは、優れた業績や功績を称えるために与えられる特別な賞を指します。「選考や審査をしたうえで与えられる」「公式な場で与えられる」といった特徴がある賞に対して使われることが多いでしょう。

次にリワードですが、こちらは「賞」以外に、「ご褒美」や「報い」といった意味もあります。リワードは、「何か努力したことや行動に対してご褒美としてもらえるもの」というイメージです。賞の場合は、アワードよりも日常的なものを指すことが多いでしょう。

最後にプライズですが、こちらは競争などに勝った人に与えられる賞や商品を指すのが一般的です。

アワード(社内表彰イベント)の具体例

企業でアワードを実施することを考えているなら、まずは賞を用意する必要があります。企業によってさまざまな賞がありますが、ここでは一般的な賞を4つ紹介します。

新人賞

新人賞とは、その年に入社した従業員のなかで、最も優秀だった従業員に与えられる賞です。評価基準は企業によって異なりますが、「どのような成果をあげたか」が重視されることが多いでしょう。

1年目の努力や成果を「賞」という形できちんと評価することで、2年目以降のモチベーションアップも期待できます。また、賞の授与を通して「今後は企業の担い手として活躍していってほしい」という期待も伝えることができるでしょう。

年間MVP

年間MVP賞は、その年に最も活躍した従業員に与えられる賞です。「社長賞」としている企業もあります。「活躍」の評価基準は企業によってさまざまですが、業績や成果など定量的な数値を重視するケースが多いでしょう。

他の従業員の前で「最も活躍した従業員」として称えられることで、モチベーションが向上し、さらなる業績アップも期待できます。また、新人賞と同様に、賞の授与を通して「これからの活躍も期待している」といった企業の想いも伝えることができるでしょう。

永年勤続表彰

永年勤続表彰は、長年自社に勤務し、貢献してくれた従業員を称えるための賞です。長く勤め続ければ、誰にでも受賞のチャンスがあります。この賞を贈ることで、従業員に長年貢献してくれたことへの感謝と、「これからもよろしくお願いします」という想いを伝えることができます。

どのタイミングで表彰するかは、企業によって異なります。以前は10年ごとの表彰が一般的でしたが、最近は離職・転職を防ぐために、3年や5年といった短いスパンで表彰する企業もあります。

また、永年勤続表彰は、表彰状とあわせて記念品や賞与を贈るケースも多いです。記念品の例としては、トロフィーやカタログギフト、商品券、旅行券などが挙げられます。

バリュー賞

バリュー賞とは、企業のバリュー(大切にする価値観、行動指針)を体現した従業員に与えられる賞です。バリューを社内に浸透させる、定量的な成果以外を可視化・評価することなどが、主な目的です。

この賞を設けることで、従業員は「どのような行動を求められているのか」を理解しやすくなります。バリューに対する理解が深まり、自然とそれに沿った行動ができるようになることが期待できるでしょう。

アワードのメリット

では、アワードを実施することでどのような効果が得られるのでしょうか。ここからは、アワードが企業にもたらすメリットを紹介します。

従業員のエンゲージメントが向上する

エンゲージメントとは、簡単にいうと「従業員の企業に対する貢献意欲」のことです。これが高まると、生産性の向上や職場の活性化、人材の定着など、さまざまな好影響がもたらされるといわれています。そのため、最近は従業員のエンゲージメント向上に力を入れる企業が増えており、その施策の1つとして、アワードを実施するケースもあります。

エンゲージメントは、企業と従業員の間に信頼関係が築けていないと高めることはできません。アワードで、従業員を公平に、かつ正当に評価することで、従業員の企業に対する信頼が高まり、エンゲージメントも高まることが期待できます。

従業員のモチベーションが向上する

アワードには、従業員の仕事に対するモチベーションを高める効果もあります。

表彰された本人は、自分の努力や成果が認められて喜びを感じるでしょう。さらにアワードは、他の従業員の前で認められるので、誇らしい気持ちになれたり、自分に自信が持てるようになったりしやすくなります。「もっとがんばろう」「自分ならもっとできるはず」といった気持ちになり、モチベーションが高まる可能性があります。さらなる成長のために、このタイミングで、本人にとって少しレベルの高い仕事を任せてみるのもおすすめです。

また、表彰されなかった従業員も、「こうすれば認めてもらえるのか」「次は自分が表彰されるようにがんばろう」などと感じ、仕事に意欲的に取り組んでくれるようになる可能性があります。

このように、アワードを実施することで、組織全体のモチベーションの向上を図れます。モチベーションが高まれば、業務効率化や生産性の向上といった効果も得られるでしょう。

MVVを浸透させる機会になる

MVVとは、ミッション(Mission)、ビジョン(Vision)、バリュー(Value)のことです。

  • ミッション(Mission)……企業の存在意義や、果たすべき使命、目的のこと。
  • ビジョン(Vision)……企業が目指す姿、実現したい状態のこと。
  • バリュー(Value)……企業が大切にしている価値観や行動指針のこと。

MVVが社内に浸透すれば、全員で一丸となって同じ目的に向かって進んでいけます。しかし、MVVを浸透させるというのは、なかなか難しいことです。

MVVを浸透させるには、経営者から積極的にMVVを発信することが重要です。アワードは、MVVを経営者から従業員に伝えることができる貴重な機会です。MVVに沿った行動をとった従業員を表彰することで、従業員はMVVの内容や、「企業からどのような行動を求められているのか」を理解しやすくなるでしょう。その結果、自然とMVVに沿った行動ができるようになることが期待されます。

他部署への理解を深められる

アワードは、従業員の成果や努力を企業全体で共有するイベントです。全員参加型で実施されることが多いため、アワードを通じて、普段かかわることが少ない他部署の従業員の活躍も知ることができるというメリットがあります。

また、アワードは部署の垣根を超えて交流ができる場でもあります。相互理解の促進や、社内コミュニケーション活性化を図ることもできるでしょう。このような効果を狙いたい場合は、アワードとあわせて懇親会を開催するのもおすすめです。

採用活動で企業の魅力としてアピールできる

少子高齢化や働き方の多様化、働くことに対する価値観の変化などにより、採用が難しい時代となっています。採用活動でアワードに関する情報を発信することで、「やりがい」を重視する求職者から応募が集まりやすくなる可能性があるでしょう。

MVVに基づいた行動を評価する賞を設けているなら、その情報を発信することで、求職者に自社のMVVも知ってもらうことができます。求職者にMVVを共有し、理解を深めてもらうことで、入社後のミスマッチも起きにくくなるでしょう。

アワード(社内表彰イベント)のデメリット

ここまでアワードのメリットを紹介してきましたが、アワードにはデメリットもあります。実施を検討されているなら、デメリットについても理解しておきましょう。

手間・時間・費用がかかる

アワードを実施するためには、準備しなければならないことがたくさんあります。これに、多くの手間と時間、費用がかかるという点は、デメリットといえるでしょう。

具体的には、まず社内に「表彰制度」を整備しなくてはなりません。制度の目的、選考・評価の基準、運用のルールなどを、細かく決める必要があります。営業のように成果をわかりやすく数値で示せる部署もあれば、人事や経理のように、成果がわかりにくい部署もあります。すべての部署にスポットを当てて、公平な表彰制度にしなくてはなりません。

そして、アワードを開催するためには、企画の立案やスケジュール調整、備品等の手配などさまざまな準備が必要になりますし、費用もかかります。以下は、アワードの開催にかかる費用の一例です。

  • 会場費
  • 機材のレンタル費
  • 表彰状の作成費
  • 景品の購入費
  • 人件費
  • イベント会社に依頼する場合は委託費 など

アワードは、一度だけでなく定期的に開催する必要があります。そのたびに手間や時間、費用がかかることは理解しておきましょう。

従業員のモチベーションが下がってしまうこともある

先ほどアワードのメリットとして「従業員のモチベーションが向上する」を挙げましたが、アワードを実施することで、逆にモチベーションが下がってしまう可能性もあります。

たとえば、本人としては努力しているけれど、評価の基準を満たせずになかなか受賞できないというケースもあります。また、評価基準が明確でなかったり、不公平感があったりすると、「なぜあの人が表彰されるのだろう?」と、従業員が不満を持ってしまうこともあるでしょう。これにより、モチベーションが下がってしまう恐れがあります。

モチベーションを下げるアワードにならないよう、実施するときは、次項で紹介するポイントを押さえておきましょう。

アワードを実施するときのポイント

最後に、アワードを価値あるものにし、盛り上げるためのポイントを紹介します。

アワードの目的を明確にする

まずは、なぜアワードを実施するのかという目的を明確にすることが重要です。

目的は、以下の流れで明確にしていきます。

  1. 「企業が目指す姿」と「現状」を確認し、ギャップを把握する。
  2. そのギャップから、課題を設定する。
  3. アワードを通して何を実現したいのかを整理する(これが目的となります)。

目的が曖昧なまま実施すると、一貫性のないアワードになってしまいます。そうなると、従業員に不信感を持たれてしまう恐れもありますので、注意しましょう。

従業員が納得できるアワードにする

従業員に「不公平だ」と感じられてしまうと、ポジティブな効果は得られません。エントリー方法や評価基準、選考プロセスなどを明確にし、社内に周知しておきましょう。

また、評価基準については、「評価しないこと」を決めておくというのも重要なポイントです。たとえば、高い業績を上げているけれど、社内のルールをたびたび破る従業員がいたとします。このような人が年間MVP賞を受賞すると、他の従業員はどう感じるでしょうか? 不満が生まれるだけでなく、「業績さえ上げれば多少ルールは無視しても構わない」という考えを持ってしまう恐れもあります。

そしてアワード当日は、その従業員がなぜ選ばれたのか、他の従業員も納得できるように、理由をわかりやすく伝えることも大切です。

従業員にとって魅力的なアワードにする

従業員のモチベーションを高めるには、従業員が「自分も表彰されたい」と思えるような、魅力的なアワードにすることが重要です。そのためのポイントは、以下の2点です。

従業員が喜ぶ景品を用意する

表彰状だけでなく、何か景品があったほうが、従業員としてはうれしいものです。アワードを実施するなら、景品を贈ることも検討してみましょう。

景品は、カタログギフトや商品券などが定番で、無難といえます。使いにくいものや、人によって好みが分かれるようなものは避けるようにしましょう。

また、惜しくも受賞を逃した候補者にも、Amazonギフト券などの記念品を用意するケースもあるようです。予算に合わせて、こちらも検討してみるとよいでしょう。

イベント会社に依頼することも検討する

アワードを盛り上げるためには、プログラムの内容や演出も重要です。しかし、こだわればこだわるほど、手間や時間がかかります。業務を効率化するためにも、すべてを社内リソースで行うのではなく、イベント会社に依頼することも検討してみてはいかがでしょうか。

また、お伝えしたように、アワードは一度だけでなく定期的に開催するものです。毎年同じような内容だと、従業員にも飽きられてしまう可能性があります。イベント会社に依頼することで、例年とは少し違う魅力的なイベントを作ることができるでしょう。

アワードを実施するなら会場にもこだわろう

アワードを実施するためには、全従業員が入れるだけの広いスペースが必要になります。また、アワードを盛り上げるためには、ステージや照明等の設備も欠かせません。そのためアワードは、社内で実施するのではなく、イベントスペースやホテルの宴会場などを借りて実施するケースが多いです。

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まとめ

アワード(社内表彰イベント)を実施することで、従業員のエンゲージメントやモチベーションの向上、MVVの浸透、部署間の交流促進など、企業にさまざまなメリットがもたらされる可能性があります。そのためには、企業の目指すビジョンや方向性に合ったアワードにすること、そして全従業員が納得でき、「自分も表彰されたい」と思えるような魅力的なアワードにすることが重要です。アワードを魅力的なイベントにするために、ぜひ会場選びにもこだわってみてください。

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この記事を書いた人

IKUSA ARENA編集部
IKUSA ARENAは、池袋から25分、新宿から35分の都内イベント施設です。700名以上収容可能な本施設は、音響設備やスクリーンを完備しており、運動会や懇親会、音楽イベントなど、さまざまな用途でご利用いただけます。