試飲会とは?メリット・開催手順・注意点を解説

2025.7.30

飲料を来場者に提供し、商品の味・舌触り・香りなどを体感してもらうイベントを試飲会といいます。主には、飲食店や飲料メーカーなどが、新商品の宣伝・PR、販売促進を目的に開催されます。

本記事では、試飲会の概要、試飲会を開催するメリット・手順、開催時に気を付けることについて解説します

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試飲会とは

試飲会とは、来場者に対して、商品である飲料をその場で飲んで(試して)もらうイベントです。見た目だけでは伝わらない飲料の味・舌触り・喉越し・飲み方による違い・飲むときの香りなどを、実際に試飲し、五感で味わうことができます。

来場者に飲料を直接体験してもらい、商品に対する理解を深めたり、購買意欲の向上につなげたりすることが試飲会の主な目的です。飲食店での新商品販促イベントや、商業施設における集客イベントなど、さまざまなビジネスシーンで開催されています。

試飲会を開催するメリット

試飲会を開催するメリットを解説します。

新商品の宣伝・PR

新商品の発売前、あるいは発売後の間もない時期で、新商品を宣伝・PRするイベントとして試飲会を活用できます。「新商品が気になっていた」という人に対しては、実際に試飲をしたうえで購入を検討できるため、その場における販促効果が期待できるでしょう。

売り上げUP

試飲会では、新商品・既存品を問わず、商品を来場者へ直接宣伝できます。商品の良さを感じてもらうことができれば、その場ですぐに商品を購入可能であり、売り上げUPを期待できるしょう。

来場者が試飲をしたところに、セールストークや商品説明を加えることで、商品が完成するまでの背景や、ストーリーを合わせて訴求できます。商品に対する理解促進は、購買意欲の向上にも期待ができるでしょう。

集客効果

試飲会のような体験型イベントは、飲食店や商業施設における、集客を目的としたコンテンツの1つとして活用ができます。試飲を目的にお店に来店して、他の商品やサービスを合わせて購入(利用)するようにつなげられると、結果として売り上げUPが期待できます。

また、来場者が試飲した商品の感想や口コミをSNSに投稿するように促すことで、さらなる集客効果や、商品の認知拡大につなげられます。

顧客からのフィードバックの収集

試飲した来場者から、感想や意見を直接聞けることは、試飲会ならではのメリットです。例えば、新商品の開発に向けての試飲会であれば、実際に来場者から収集した感想や意見などを、品質の改善やマーケティング施策として活用でます。

来場者からのフィードバックを商品開発に活用することで、より顧客ニーズに合わせた商品の開発につなげられるでしょう。

試飲会を開催するまでの手順

試飲会を開催するには、下記の手順で準備を進めます。

  • 目的の決定
  • 試飲会で提供する商品の選定
  • 提供方法・ブーステーマの決定
  • 企画内容の決定
  • 日時・会場の決定
  • 宣伝・集客
  • 当日に向けた準備
  • 試飲会当日の運営

それぞれの項目について解説します。

1.目的を決める

試飲会を開催する目的を明確にしましょう。試飲会で提供する商品、提供方法、ブースのテーマなどについて、目的にマッチしたものを選定できるようになります。下記は、試飲会の主な目的の例です。

主な目的

特徴

新商品の開発

  • 新商品の開発に向けて、試作品を来場者に提供する。
  • 来場者の意見や感想などを聞き、顧客ニーズに沿った商品の開発につなげられる。

商品の販売促進

  • 新商品・既存品の売上UPを目指す。
  • その場で商品を体験したうえで、購入が可能であり、商品の特徴や開発背景の説明などを合わせてセールスができる。

認知拡大・集客

  • イベント主催者(飲食店・商業施設など)の認知拡大を目的に、試飲会を1つの集客フックとして開催する。
  • 商品に興味がない人に向けても宣伝やPRができる。

味の確認・お試し

  • 販促目的ではなく、あくまでも商品を試飲して楽しんでもらうことを目的として開催する。
  • 来場者同士の交流や、来場者と主催者の接点を作る機会として活用できる。

2.試飲会で提供する商品を選定する

新商品の販促目的であれば該当する新商品を、自社(自店)の認知拡大であれば主力商品を選ぶなど、開催目的に合わせた選定が求められます。

一例として、「ワインの試飲会」を開催する場合には、目的によって下記のようにターゲット層は異なります。ターゲットに合わせた商品選定を行うことが、イベントの参加人数や、満足度の向上につながります。

  • ワインが好き(詳しい) or ワイン初心者(知識がない)
  • 自社商品(自店)のリピーター or 新規顧客(初来店)
  • 一般顧客向け or 業者向け など

3.提供方法・ブースのテーマを決める

飲料は下記の方法で提供されます。

  • スタッフが直接来場者へ手渡しをする
  • テーブルに置かれた飲料から、来場者が好みのものを選ぶ
  • 瓶やドリンクサーバーから、来場者自身がコップに注ぐ など

使用するコップ(グラス)に関しても、来場者1人につき1つのコップを使い回すのか、飲料ごとに使い捨ての紙コップを使用するのかによって、配置するスタッフの人数や、準備する物も変わります。提供方法と合わせて決めましょう。

また、提供する商品や、試飲会の趣旨に合わせたブース(内装)を作ると、会場の雰囲気作りに効果的です。

  • ワインの試飲会:スタッフがスーツを着用する。ワインに合うおつまみを一緒に提供する
  • 日本酒の試飲会:スタッフが法被(はっぴ)を着用する。銘柄の酒樽を展示する
  • フルーツジュースの試飲会:その場でフルーツをミキサーで混ぜて(実演して)提供する など

その他にも、商品名の書かれた「のぼり」を設置する、商品のセールスポイントを記載した商品POPを展示するなど、来場者の興味を惹くような工夫があると、ブースへ足を運んでもらいやすくなるでしょう。

4.日時・会場を決める

ターゲット層が参加しやすい日時や場所を選定できると、試飲会の参加人数を増やすことにつながります。日時を選定する際の一例は下記の通りです。

  • 平日の夜:仕事終わりのビジネスパーソンや、学校終わりの学生などが参加しやすい。
  • 週末の日中:週末休みのビジネスパーソンや、家族連れ(子ども)が参加しやすい。

会場選定の主な選択肢としては、自分たちの所有する会場と、外部の会場の2通りがあげられます。

  • 自分たちの会場(自店舗):会場費を抑えられる。比較的融通が効きやすい。足りない備品や機材は、自分たちで手配しなければならない。
  • 外部の会場:会場費や、会場を探す手間が発生する。設備が整っている会場であれば、自分たちで新たに手配する必要がない。

会場費や備品代といった金銭的コストの他にも、参加人数を増やすためには、アクセスの利便性や会場内の清潔感など、参加満足度につながるポイントについても加味する必要があります。

5.宣伝・集客をする

試飲会の開催概要が決まったら、宣伝や集客に取り組みましょう。試飲会の目的やターゲット層に合った方法を選ぶことで、より高い集客効果が見込めます。

方法

特徴・ポイント

SNSXInstagramFacebookYouTubeなど)

  • 基本的には無料で使える。
  • ターゲット層の利用が多いSNSを選定できれば、高い拡散効果、集客効果を見込める。
  • 写真・動画を掲載し、商品の魅力や特徴を伝えることで、ユーザーに興味を持ってもらえる。

自社の公式HP

  • イベントの内容や商品情報について、詳細に記載できる。
  • イベントの申し込みフォームまで誘導できる。
  • 既存顧客(見込み客)へのアプローチにつながるため、集客効果を期待できる。

イベント掲載メディア

  • 自社のサービスや商品に興味のない(知らない)人や、特定の興味を持つ人(酒・グルメなど)に向けてアプローチができる。
  • 特定のエリアの人(〇県・◯市)へ向けてのアプローチにもつながる。

プレスリリース・雑誌・フリーペーパー

  • 広い範囲でイベント情報を拡散できる。
  • 地域の情報誌であれば、地域住民に向けての宣伝効果が期待できる。

メルマガ・DM

  • 既存顧客(見込み客)へのアプローチにつながるため、イベント集客効果が見込めやすい。

チラシ・ポスティング・地域の掲示板

  • 特定の地域・エリアの住民を対象としたイベントの集客効果が期待できる。

 

各種メディアや媒体などにイベント情報を掲載するときは、下記の項目を入れます。多くの情報を掲載できない場合には、イベントの概要を簡単に載せて、その他の情報は自社HPへ誘導して確認してもらう方法があります。

  • イベント名
  • イベントの内容
  • 開催日時
  • 会場・アクセス方法
  • 参加費
  • 申し込み方法(申し込みフォームURLQRコードなど)
  • 担当者の連絡先・問い合わせフォーム
  • 参加にあたっての注意事項(ドレスコード・禁止行為など) など

ドレスコードを指定する場合には、「どのような服装か」をしっかりと明記します。その他にも、「アルコール提供があること」「香水や匂いの強い化粧品などの使用は控えてほしい」など、来場者へ事前に伝えておくべき事項は忘れずに記載しましょう。

6.当日に向けた準備を進める

試飲会の宣伝・集客活動と並行して、当日に向けた準備を進めます。

商品・物品・機材などの準備

試飲会では、下記のようなアイテムが必要です。

  • 試飲会で提供する商品
  • 試飲用のカップ・グラス
  • (軽食の提供があれば)試食用の皿・カトラリー類
  • エプロン・マスク・手袋
  • アルコール消毒液・ウェットティッシュ
  • ゴミ箱・ゴミ袋
  • 受付名簿(来場者リスト)
  • 来場者用の名札・スタッフが配る名刺 など

上記以外にも、出店ブースの飾り付けや商品POPなど、開催に必要なものを揃えていきます。

スタッフの役割分担表・スケジュール表などの作成

試飲会当日に向けて、下記のリスト・表などを作成します。

  • 運営スタッフの名前リスト・役割分担表
  • 試飲会全体のスケジュール表
  • 物品リスト
  • 来場者用のアンケート(紙媒体・WEB上の専用フォーム)
  • トラブル発生時の対応をまとめたマニュアル など

作成したものは運営スタッフ全員で共有し、漏れのないように準備を進めます。

会場設営・リハーサルの実施

試飲会の前日までに、会場設営とリハーサルを行います。出店ブースの設営や、内装の取り付け、試飲コーナーの設置など、必要な準備を進めましょう。

リハーサルでは、来場者の参加受付から退場までの一連の流れ(導線)、スタッフの動きや役割の最終確認、機材の動作チェック、必要な物品や商品数の最終チェックなどを行い、試飲会当日に備えましょう。

7.試飲会当日

試飲会当日は、スケジュールの通りの進行を心掛けます。スマートフォンやインカムなどを使用し、スタッフ同士で常に連携できる体制にしておくことで、万が一のトラブルや、来場者からのクレームなどにも迅速に対処できます。

8.振り返りをする

試飲会後に振り返りの時間を設けることで、当日の良かった・改善点を洗い出せます。以降も試飲会やイベントの開催を検討している場合には、スタッフの意見や感想、来場者アンケートの内容などを参考にできると、イベント内容のブラッシュアップにつながります。

来場者へ向けては、来場のお礼と合わせて、商品購入時に使えるクーポン券などをメールで配信すると、次回以降のイベント集客や販促につなげることができます。

試飲会の開催時に気を付けること

試飲会は飲食を伴うイベントです。開催するにあたり、下記のような注意事項があります。

  • アレルギー情報の表示
  • 来場者の年齢・自動車運転の有無の確認
  • 飲料の渡し方
  • スタッフの衛生管理

それぞれ解説します。

食物アレルギーの情報を表示する

参加者が、飲料や食品のアレルギー情報を知らずに口に含んでしまうと、トラブルにつながるほか、場合によっては命の危険性も考えられます。

消費者庁では、容器包装された(箱・缶・ペットボトルなどに詰められた)加工食品については、下記の特定原材料を含む旨の表示を義務付けています。

イベントで出品する飲料や食品に対する表示義務はありませんが、安全保持やトラブル防止の観点からも、食物アレルギーの情報は表示することが望ましいといえます。

 

特定原材料の名称

表示

特定原材料

えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生

義務

特定原材料に準ずるもの

アーモンド、あわひ、いか、いくら、オレンジ、カシューナッツ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

推奨(任意)

出典:食物アレルギー表示に関する情報│消費者庁

来場者の年齢・自動車運転の有無を確認する

アルコール飲料を提供する場合には、来場者の年齢と、帰宅時における自動車運転の有無を必ず確認します。来場者が飲酒後に運転することを知りながらアルコール飲料を提供した場合には、提供した側も罰せられる可能性があります。

来場者の年齢・自動車運転の有無の確認は、会場への入場時に行うとスムーズです。

飲料の渡し方に気を付ける

飲料を相手に渡すときには、渡し方に気を付けましょう。特に、スタッフから来場者へ飲料を直接手渡しする場合には、相手がコップをしっかりと掴んだことを確認したうえで手を離すようにします。もし、飲料をこぼして相手の衣類を汚してしまった場合には、弁償やクリーニングの対応が求められます。

飲料を渡すときは丁寧な対応を心掛ける、もしくは来場者自身でテーブルから飲料を取ってもらうようにしましょう。万が一に備えて、相手の衣類や所持品を汚してしまった場合の対応(弁償・クリーニングなど)についても、事前に決めておくと安心です。

スタッフの衛生管理は徹底する

飲食を提供するイベントでは、スタッフの衛生管理は必須です。直近の体調管理はもちろんのこと、マスクや手袋、エプロンなどを着用すると安全です。手指の洗浄やアルコール消毒などを必ず行い、常に清潔な状態でサービスを提供するようにしましょう。

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試飲会を開催するには、来場者を収容できる広さのスペースや、アルコール類を含めた飲食の提供が可能な会場を探す必要があります。もし、東京都内で会場をお探しの場合には、IKUSAが運営する「IKUSA ARENA」のご利用がおすすめできます。

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まとめ

試飲会は、来場者(顧客)と直接コミュニケーションを図れる機会であり、商品の魅力を伝えたうえで、購買意欲を高めることが期待できます。また、飲食・アルコール類を提供するため、スタッフの衛生管理はもちろんのこと、来場者の年齢確認や、食物アレルギー情報の表示なども忘れてはいけないポイントです。今回の内容を参考に、試飲会を開催してみてはいかがでしょうか。

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