eスポーツイベントの企画事例20選
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ゲーム機や電子デバイスを使用して行う競技のことをeスポーツ(electronic sports)といいます。近年では国内外を問わず大型大会やイベントが開催されており、世界中で注目を集めているコンテンツの1つです。
今回は、eスポーツイベントを開催したい方向けに、イベントの実施方法や、eスポーツイベントの企画例20選を紹介します。
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eスポーツとは
eスポーツとは「エレクトロニック・スポーツ」を略した言葉であり、パソコンやゲーム機などの電子機器を使用してプレイする競技・スポーツのことをいいます。主に対人戦のゲームがeスポーツとして採用されており、新たなスポーツ競技として世界各国に広まっています。
eスポーツ市場が拡大している理由
「eスポーツ」という言葉は2000年ごろから徐々に使われ始めたといわれています。昨今においてもeスポーツ市場は年々拡大しており、日本ではコロナ禍の影響でオンラインコンテンツが定着したことも相まって、2022年における国内のeスポーツ市場は前年比128.5%の126億円に到達しました。
2022年における国内eスポーツファン数は前年比104%の776万人とされており、日本においてもeスポーツの認知がさらに広まっている状況です。
また、国際的なeスポーツ大会の開催が決定されたことも、eスポーツが注目を集めている理由の1つです。国際オリンピック委員会(IOC)は、2024年7月に開催されたIOC総会にて、「オリンピックeスポーツゲームズ(Olympic Esports Games, OEG)」の開催を正式に決定しました。
eスポーツは国内外を問わず注目を集めており、今後も市場の成長が期待される注目のコンテンツといえるでしょう。
出典:「日本eスポーツ白書2023」/角川アスキー総合研究所
eスポーツとして利用できるゲームの条件
一般社団法人日本eスポーツ連合では、eスポーツとして利用できるゲームの条件を定めています。下記の条件が揃い、申請が認められることで、一般社団法人日本eスポーツ連合公認大会として開催できます。
- プレイ内容に競技性が含まれていること
- ゲームとして3か月以上の運営・販売などの実績があること
- 今後もeスポーツとして大会を運営する予定があること
- eスポーツとしての大会の興行性が認められていること
eスポーツイベントの企画事例20選
eスポーツイベントの企画事例20選を、活用シーンごとに分けてそれぞれ紹介します。
チームビルディングに活用した企画事例2選
まずは、チームビルディング研修で使えるeスポーツ企画の事例を紹介します。
1.E-SPORTSレクリエーション
E-SPORTSレクリエーションは、株式会社IKUSAが提供するeスポーツイベントです。ARスポーツとしても人気の高いHADOや、格闘系・スポーツ系などのさまざまなeスポーツを楽しめます。機材や配信設備の手配も全てIKUSAに一任可能であり、高クオリティなeスポーツイベントが実現できます。チーム対抗戦で実施できるので、社内のチームビルディング研修としても最適です。
2.eSports BATTLE in OKINAWA 2024
沖縄で開催されたeスポーツイベントで実施された企画が「バーチャルサイクリング」です。センサーの付いたロードバイクのペダルをプレイヤーが漕ぐことで、アプリ内のアバターと連動し、実際にバーチャルコースを走っているかのような体験を楽しめます。
本イベントでは企業対抗戦として実施され、約11kmのコースを3名~5名の社員で協力して走行するというものです。選手交代のタイミングや駆け引きなど、戦略性が求められる企画として盛り上がりました。
地域活性化につなげた企画事例7選
次に紹介するのは、地域活性化につながるeスポーツ企画の事例7選です。
1.三島市「満喫杯」
静岡県三島市主催のイベントです。対戦型格闘ゲーム「Virtua Fighter esports」をメインに、プロプレイヤーとの対戦会を実施しました。対戦の参加者には三島市内の飲食店で使える「満喫チケット」を配布することで、ゲームを楽しんでもらうだけでなく、地域の飲食店の来訪にもつながりました。
2.商店街最強決定戦!
徳島市籠屋町商店街で開催された、対戦型格闘ゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」の交流対戦会です。地域住民で集まって、eスポーツが楽しめる企画です。当日は商店街にてグルメを堪能できる「かごや市」も開催されており、商店街最強決定戦! と併せて商店街を楽しんでもらえるイベントでした。
3.全日本温泉eスポーツ湯桶杯
兵庫県の有馬温泉街で開催されたイベントです。スポーツ系・格闘系ゲームなど計3タイトルのeスポーツが実施され、優勝者には「湯桶トロフィー」が贈られました。イベント参加者は温泉やグルメも一緒に楽しめて、地域の魅力を満喫できるイベントです。
4.小田原eスポーツ2024~春の陣~
小田原城の広場でeスポーツ大会を開催した斬新な企画です。「ポケモンユナイト」の大会が、2日間に分けて実施され、応援団としてアイドルも参加し、アイドルステージも行われました。eスポーツと別のコンテンツを融合させることで、eスポーツを知らない人も盛り上がれ、子どもから大人まで一緒になって楽しめるイベントとなりました。
5.eスポーツ酒場
eスポーツを活用した地域活性と施設の活用を目的に、群馬県庁前の県民広場で開催されたイベントです。「ゲームの対戦画面を県庁の壁面に投影する」というユニークなアイデアが活用されました。イベント開催に伴いキッチンカーも出店し、地域住民の交流促進の場となりました。
6.e−Travel
eスポーツと現実世界を掛け合わせたイベントです。ゲームのなかに国内の観光名所を再現したり、特定の地域とキャラクターのコラボグッズを開発したりといった企画が実施されました。ゲームをプレイしながら、国内各地の観光名所を身近に楽しめる企画です。
7.全国都道府県対抗eスポーツ選手権
47都道府県の各代表チームが競い合うeスポーツ大会です。2019年の第1回大会を皮切りに、以後は年1回の頻度で開催されています。2024年の第6回大会では「IdentityV 第五人格」「eFootball™」「パズドラ」「ぷよぷよeスポーツ」の4タイトルにおいて、各ゲームのトップ目指して熱気ある戦いが繰り広げられました。
eスポーツシーンをさらに盛り上げた企画事例4選
eスポーツ文化をさらに盛り上げることを目的とした企画事例を紹介します。
1.東京eスポーツフェスタ2025
東京で開催されるeスポーツの祭典です。2025年1月に第6回の開催となる本イベントでは、予選を勝ち抜いた選手によるゲーム大会や、eスポーツ関連の展示会、初心者向けの体験会などが実施されます。決勝大会の様子はオンラインでも配信予定であり、自宅からでもイベント会場からでもeスポーツを楽しめるイベントです。
2.eスポーツ展
埼玉県川口市の「SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザ」で開催された、「eスポーツの世界を知る・見る・体験する」がコンセプトのeスポーツ展示会です。eスポーツの基礎や競技内容を学んだり、実際にeスポーツをプレイしたりできると、楽しみながらeスポーツの理解を深められるイベントとなりました。
3.eスポーツゲームクリエイターアカデミー2024春
子どもとその保護者を対象に、大阪府泉佐野市が開催したeスポーツイベントです。eスポーツ体験ブースや、オリジナルゲームを制作できるゲームクリエイター体験ブース、プロ選手との交流など、子どもたちがeスポーツに触れ合える機会となりました。
4. Japan PARA eSports Festival 2024
障がいを抱えた選手たちが競い合うeスポーツ大会です。独自のルールを採用し、障がいの程度による有利・不利の差を埋めることで、全選手がフェアに戦えるよう工夫されています。2024年大会では「ぷよぷよeスポーツ」「レインボーシックス シージ」の2つのゲームタイトルを使用し、選手たちの白熱した対戦が繰り広げられました。
特定の年齢層をターゲットにした企画事例5選
年齢層別のeスポーツイベントの企画事例5選を紹介します。
1.STAGE:0(高校対抗eスポーツ大会)
同じ学校に在籍するメンバー同士でエントリーする、高校生限定のeスポーツ大会です。オンラインを含めた全国8ブロックで予選が行われ、各ブロックの代表同士で「高校生日本一」を決める戦いに挑みます。2024年8月の第6回大会では、過去最多の延べ7,692名の高校生がエントリーし、国内最大規模の高校生eスポーツ大会として盛り上がりました。
2.U19 eスポーツ選手権2024
19歳以下限定の大型eスポーツ大会です。5名〜6名でチームを組んでエントリーし、「19歳以下の選手日本一」を目指して戦います。ゲームが好きな選手はもちろん、本気でプロを目指している選手もエントリーし、熱気のある対戦やチームプレーが繰り広げられました。
3.埼玉eスポーツキャンプ2024 Spring
埼玉県の高校生向けに企画されたeスポーツキャンプです。2泊3日の期間で、コーチ指導のもと、県内にあるeスポーツ専用施設を利用してシューティングゲーム「VALORANT」のプレイスキルを磨きます。上述した「STAGE:0」に向けた特訓や、県内高校でのeスポーツ活性化に向けた取り組みとなりました。
4.高齢者向けeスポーツ体験会
埼玉県ふじみ野市では、シニア層向けのeスポーツ体験会を実施しています。加齢による身体機能の低下防止を1つの目的とし、高齢者でも気軽にプレイできる「ぷよぷよeスポーツ」「太鼓の達人」が種目として採用されています。eスポーツを通して、高齢者の健康保持と、交流促進につながる取り組みとなっています。
5.SUNSHINE eスポーツフェスタ in Kanagawa
神奈川県主催の、シニア層(原則60歳以上)を対象としたeスポーツ大会です。予選大会を勝ち抜いたシニア選手が競い合い、「ぷよぷよeスポーツ」と「太鼓の達人」2つのタイトルそれぞれの「シニア日本一」を決めました。神奈川県では、高齢者の認知症予防の取り組みの1つとしてeスポーツを推奨しており、本大会もゲームを楽しみながらも健康予防ができるイベントとなりました。
その他の企画事例2選
その他、さまざまな企画や目的にeスポーツが活用できます。
1.EVO Japan
世界最大の格闘ゲーム大会EVOは、2025年には4回の開催を予定され、そのうちの1つが日本・東京で開催される「EVO Japan」です。「ストリートファイター6」「鉄拳8」といったメジャーな格闘ゲームタイトルのトーナメントが行われます。本大会では新たな試みとして、チーム5名で挑む5on5形式の団体戦も採用されます。個人のプレイスキルだけではなく、チームの戦略性・チームワーク力も試されるような、従来の対戦とは違った盛り上がりが期待できるイベントとなっています。
2.ゲーム好きのための婚活パーティー
eスポーツを婚活イベントに活用した事例です。通常の婚活イベントにあるような1対1のトークやフリータイムに加えて、ゲームの対戦プレイ・チームプレイなどを通して男女で交流が楽しめます。お互いに「ゲームが好き」という共通点があり、自然と会話や交流が促進されるようなイベントです。
eスポーツイベントの実施方法
eスポーツイベントを実施する方法を解説します。
企画の策定・考案
eスポーツイベントを企画する目的や概要、趣旨、予算などを決めます。下記の項目に沿ってそれぞれ決めていくとスムーズです。
- イベントの目的・趣旨
- 予算・人員
- 日時・場所
- ゲームの種類・タイトル
- 配信の有無
- スポンサーの有無
- タイムスケジュール
- 参加費・参加人数
- 賞品・賞金
ゲーム会社へ著作権の利用許可を申請
eスポーツイベントを開催するには、ゲームソフトの販売元から使用許可をもらう必要があります。販売元に無断で使用すると著作権法違反に該当し、トラブルの元にもなってしまいます。各会社よって申請の方法は異なるので、まずはゲームソフト会社の公式webサイトや問い合わせ窓口から連絡をするといいでしょう。
会場の手配
eスポーツイベントを開催する会場を手配します。当日に使用するゲームの種類・タイトルによって、必要な機材や設備は異なるため、「どのような機材・設備が必要なのか」をしっかりと確認したうえで、イベントに適した会場を選びましょう。
可能であれば、会場の下見をしておくと、当日のイベント運営をイメージしやすいのでおすすめです。なお、eスポーツイベントの会場としては、下記の施設が主な候補としてあげられます。
- eスポーツ施設
- eスポーツカフェ
- レンタルスペース
- アリーナ
- 貸し会議室
イベントの告知・宣伝
イベントの告知・宣伝方法としては、各種SNS、イベント掲載メディア、WEB広告などがあげられます。宣伝に割ける予算と相談しながら、なるべく多くのターゲットの目に留まりやすいような方法を選びましょう。
会場設営・リハーサル
告知・宣伝と並行して、イベント当日に向けた準備に取り掛かりましょう。ゲーム機器本体の用意、会場の演出や映像配信などに必要な機材の設営、実機でのテストプレイ、当日の人員配置などをそれぞれ確認していきます。イベントのタイムスケジュールを作成し、スケジュールに沿ってリハーサルをしておくと、よりイベント当日の会場内をイメージしやすくなります。
また、電子機器や配信機材などのトラブル対応に精通しているスタッフの手配も、当日のスムーズなイベント進行には欠かせません。ゲーム中の「プレイヤーのルール違反」が発生することも考えられるため、ゲームのルールを公平にジャッジする審判も必ず手配しておきましょう。
イベント当日
タイムスケジュールの通りにイベントを進行します。運営スタッフ間で連携を取り合い、適宜会場の状況を共有しながら進めましょう。万が一のトラブルが発生した際には早めの対処を心がけましょう。
イベントの振り返り
イベントの終了後には振り返りを行います。スタッフからの意見や、参加者アンケートの内容などを参考に、イベントの良かった点・改善点を洗い出します。改善点や反省点をしっかりと理解し、ブラッシュアップしていくことが、次回以降のより良いイベントの開催につながります。
eスポーツイベントの会場には「IKUSA ARENA」がおすすめ!
eスポーツイベントの開催には、ゲームの実機や機材の用意や、配信・映像・音響などの設備が必要です。大型イベントの場合だと、観客席を含めてキャパシティの広いスペースやメインステージ、各種機材などのさまざまな用意が必要であり、会場探しに時間を要することもあるでしょう。
IKUSAが運営するイベント会場「IKUSA ARENA」であれば、1000㎡を超えるアクティビティスペースや、ステージ、各種機材などが完備されており、eスポーツイベントの会場として最適です。
イベント会社のIKUSAでは、自社に配信設備があり、eスポーツ大会の配信実績やイベント運営ノウハウも豊富です。eスポーツイベントの企画・運営、会場の手配などでお困りの場合には、トータルでサポートできるIKUSAへお気軽に問い合わせください。
まとめ
eスポーツの市場規模は年々拡大傾向にあり、世界中から注目を集めているコンテンツの1つといってもいいでしょう。eスポーツのゲームにはたくさん種類があり、交流・対戦会イベントや、地域活性化に向けた取り組みなど、さまざまなシーンで活用できます。違うコンテンツとコラボさせたり、地域のお店に誘導できる仕組みを作ったりすれば、盛り上がりを産むことが期待できるでしょう。ぜひ今回の内容を参考に、eスポーツイベントを実施してみてください。
和モダンな内装、500人規模のアクティビティスペース、配信・演出設備が揃った東京の複合型体験施設「IKUSAアリーナ」